こんにちは、ひゅーずです。
7世代開幕をもう明日に控えた今日ですが、6世代最後のブログ更新をしておきます。
今回は9月中旬に行われた第8回関西シングルFESTAに参加し、予選抜け後の決勝トーナメント&3位決定戦において4勝1敗で3位になることができた時に使用した構築の紹介です(予選で使用した構築は前回の記事をご覧下さい)。この6世代ではレート、オフを合わせてもはや何試合したか分かりませんが本当に長い時間楽しむことができました、次世代でも皆さんよろしくお願いします。
ポケモン | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
化身ボルトロス | 十万ボルト | 毒々 | 守る | 身代わり | 食べ残し | 悪戯心 |
ガブリアス | 地震 | 岩石封じ | ステルスロック | 吠える | ヤチェの実 | 鮫肌 |
ガルーラ | 秘密の力 | 噛み付く | 眠る | 寝言 | ガルーラナイト | 早起き→親子愛 |
ゲンガー | 祟り目 | ヘドロ爆弾 | 催眠術 | 道連れ | ゲンガナイト | 浮遊→影踏み |
バシャーモ | フレアドライブ | ビルドアップ | バトンタッチ | 守る | タラプの実 | 加速 |
スイクン | 熱湯 | 冷凍ビーム | 凍える風 | ミラーコート | 突撃チョッキ | プレッシャー |
前回の記事でも述べた通り、第8回関西シングルFESTAにおいては予選と決勝トーナメントで使用構築が変更可能であったため、決勝トーナメントの試合ではS17における高レート帯の上位構築に刺さるように組んだ今回の構築を使用することにした。
構築経緯として自分はまずどの相手にどの程度の勝率を得られるように組むかという事を考えるのだが、今回は6世代最強・最多使用率を誇るメガシンカポケモンであるガルーラ入り系統の構築に高勝率を取ることを指針とした。しかし当然のことながらガルーラ構築は多種多様であり、その全てに完璧に対応するのは不可能であるので、ガルーラ構築の中でもさらに分類を行いイージーウィンを目指す構築・五分以上で戦えることを目指す構築の二種類に分けることを考えた。そこでイージーウィンの手段として、ガルーラに優位に立てるポケモンであるバシャーモを用いたバトンギミックを使用することを決定し、この戦法が通らないであろうマリルリ・ファイアローがいる構築には互角以上で戦える裏選出を用意することで五分以上の勝率獲得を狙うと方針を決めた。
はじめにマリルリ・ファイアロー入り構築に対して有利に戦える選出として図太い毒ボルト+メガゲンガーの並びを構築に採用し、ギミック構築を使う上で選出画面の段階で悟られることを避けるために、この段階で構築が持つ情報量がこの世代最強であると考えている対面厨パ(ボルトガブガルゲンバシャスイクン)の並びを用いることに決めた。
そしてメインギミックとしてどのようなバトン展開にするのかを同時に考察し続けていたのだが、まず相手がバトン展開に対してどのような対処を取ってくるのかを考えた。ガルーラ構築を対面構築(厨パ系統)・ガルクレセ・ガルカバの大きく3種類に分類すると、
・対面構築→バトン先にボルトで電磁波、襷ガブ、猫不意ガルーラ
・ガルクレセ→バトン先にクレセで毒or電磁波+猫不意ガルーラ
・ガルカバ→バトン先にカバルドンで欠伸、猫不意ガルーラ
という手段が予想される処理方法でありこれらに回答が持てるバトン軸を長い間試行錯誤していた所、S17中盤頃某所で試合観戦をしていた時に偶然見かけた状態異常を寄せ付けないねむねご特性早起きガルーラに、耐久を上げ猫不意の縛りから逃れられるビルドバトンをするギミックがこの枠に完璧に当てはまるという着想を得て成功率を高めるため細部を詰めていき、基本選出:ガブバシャガルーラ、裏選出:スイクンボルトゲンガーが完成した。
■個別解説
※ダメージ計算は急所率非考慮
ガブリアス@ヤチェの実
性格:腕白
実数値:207(188)-151(4)-156(212)-*-106(4)-135(100)
技構成:地震/岩石封じ/ステルスロック/吠える
基本選出で初手の起点作りを担うポケモン。ステロを撒くこと以上に後続のバシャーモが守るを挟まずにビルドアップから入れる盤面を作ることが最重要の役割。最近ではよく見られるようになったゴツメ調整の個体に、主にガルーラの氷技耐性を持たせるためヤチェの実を持たせている。ここまで耐久を上げることで相手のガブリアス・マリルリの持ち物を判断することができ、立ち回りの指針が立てやすくなる。マリルリのじゃれつく+アクアジェットをいい乱数で耐えるため地震2回で腹太鼓可能圏外に押し込む動きも強力だった。
シングルFESTAでは吠えるの枠をクレセ・カバに撃てる毒々で使用していたが、3決での試合でパルシェンに2回以上殻を破られて全抜きの危機に陥ったため、起点回避が可能な吠えるが推奨されると考えている。
バシャーモ@タラプの実
性格:慎重
実数値:187(252)-141(4)-95(36)-*-114(108)-114(108)
技構成:フレアドライブ/ビルドアップ/バトンタッチ/守る
・1加速で最速ガブリアス抜き
・1ビルドでA200ガブリアスの地震最高乱数以外耐え
・C95クレセリアのサイコキネシス、C110スイクンの熱湯をタラプの実上昇分込みで2耐え
最強のガルーラを誕生させるためのバトン役を担うポケモン。こちらのガブリアスにより相手のガルガブの素早さが下がった状態から対面することで、守る読み行動などの択を生じさせずにビルドアップを積んでいくことができる。性格慎重の個体を用いることでガブリアスがクレセ・スイクンに落とされた場合の対面からでも最低2回のビルドアップをガルーラに引き継ぐ事ができる(無振りロトムのハイドロポンプを確定耐えする程度の耐久がある)。
ガルーラがやや処理に困るギルガルド、滅びの歌での処理を狙うメガゲンガー、無限に悪巧みを積んでくるボルトロス等を処理できた方が良い場面があるためフレアドライブを採用。
持ち物のタラプの実は単純にバシャーモの行動回数を増やすだけでなく、バトン先のガルーラの特殊耐久を上げることにも繋がり全抜き性能を大いに高めてくれた。
ガルーラ@ガルーラナイト
性格:意地っ張り
特性:早起き→親子愛
実数値:メガ前 197(132)-161(252)-109(68)-*-101(4)-117(52)
メガ後 197(132)-194(252)-129(68)-*-121(4)-127(52)
技構成:秘密の力/噛み付く/眠る/寝言
・メガ後2加速で最速スカーフガブリアス抜き
・C222メガゲンガーの気合玉確定耐え
・+2秘密の力で197-135メガガルーラ高乱数1発(ステロ込み)
基本選出のエースであるバトン先のポケモン。ガルーラにバシャバトンを繋ぐ構築は両壁によってバトン時の被ダメを軽減したり身代わりで状態異常対策をしていることが多いが、バトンのタイミングで身代わりを張る前に状態異常を入れられたり壁張り役のポケモンの存在によってバトン展開そのものが警戒されてしまう。そこでこの構築では壁要員を入れていないのだが、眠る採用によってバトン時の被ダメを回復し、さらに麻痺や毒、熱湯火傷も解消しつつ全抜き体制を作ることができる。寝言搭載は眠り中の隙を軽減するためであり、ゴツメ持ちを殴れる秘密の力に加えて最後の1枠にはゴーストタイプにダメージを与えつつ寝言で出ても腐らない、能動的に運勝ちを狙えるという点で要件を完璧に満たしている噛み付くを採用している。
メガ前の特性を早起きにしている理由だが、いくら寝言を採用しているからとはいえ完全に制御できる訳ではないため少なからず隙が出来てしまう、そこで例えば対ガルクレセにおいてクレセの前でバトンした後の展開を想定すると、クレセの前ではメガせず秘密眠る寝言を繰り返すことで眠りターンを1ターン縮めて立ち回ることができるという点で特性早起きが活きる。具体的には上記の動きを繰り返す内で、
メガせず眠る
↓
メガせず寝言
↓
メガしつつ早起きの仕様で起きて秘密の力でクレセを落とす
という展開に持っていけば全抜きして勝ち、というのがよくある流れ。
ガルーラ入り構築に対しては1回でも十分強いが2回のビルドアップを引き継げればほぼ勝ちが確定する素晴らしい性能だった。
ここからは裏選出を担うポケモンだが一般に使用率の高いポケモンであるため解説する事は少なめ。
化身ボルトロス@食べ残し
性格:図太い
実数値:177(180)-108-134(252)-146(4)-101(4)-140(68)
技構成:十万ボルト/毒々/守る/身代わり
・A112マリルリの+6アクアジェットを最高乱数以外で耐える
・ミラー意識でS振り
対ファイアロー・マリルリ入り構築を任せる駒として機能させたいため図太い個体で採用した。ガブリアスや秘密ガルーラと撃ち合えるポテンシャルがあり詰めの駒としても優秀。
ゲンガー@ゲンガナイト
性格:臆病
実数値:メガ前 159(188)-*-95(116)-151(4)-96(4)-170(196)
メガ後 159(188)-*-115(116)-191(4)-116(4)-192(196)
技構成:祟り目/ヘドロ爆弾/催眠術/道連れ
裏選出のメガ枠として採用。幅広い範囲を誤魔化したいため催眠祟り目型で使用し、表選出がピクシーに対応できないためサブウェポンはヘドロ爆弾としている。
マリアロー入りガルーラ構築に対してはガルーラとこのポケモンで1-1交換を取った後に毒ボルトで詰めるのが理想である。
またこの構築の試せていない改良案として、
・ボルトロス@食べ残し 威張る/イカサマ/電磁波/身代わり
・ゲンガー@メガ 祟り目/気合玉/催眠術/身代わり
の構成に変更するというものがあるが、この場合ピクシーを切る代わりに裏選出の誤魔化し性能をさらに上げることができ、構築単位で重いバンギラス・ナットレイ辺りにも対応しつつ表選出に代わるもう一つの強力な勝ち筋となれるので、安定性を捨てて対応範囲を広げるという意味では面白いかもしれない(ボルトロスをガブリアスの代わりに起点作成役として用いることも可能か)。
スイクン@突撃チョッキ
性格:控え目
実数値:183(60)-*-136(4)-156(252)-137(12)-128(184)
技構成:熱湯/冷凍ビーム/凍える風/ミラーコート
ふゆのさんの構築を参考にしました→S16使用構築 滅殺厨パ 最終レート2241 3位(同率2位) - 有利対面飛び膝割り。*
・凍える風で184-101ボルトロスに66~78ダメージ
・冷凍ビームで184-101ボルトロスに106-126ダメージ
・凍える風後ゲッコウガ抜き
・B < Dダウンロード対策調整
最後に採用した駒で、裏選出の先発によく使用するポケモン。
他の裏選出のポケモンであるボルトロスとゲンガーは、相手のボルトロスに対して対面なら撃ち合うことができるが受け出しは出来ないため、選出するもう1匹のポケモンもボルトロスと戦える性能を持つポケモンにする必要があった。そこでふゆのさんの厨パを参考にし、ボルトロスだけでなくこの構築に通りの良いゲッコウガやサザンドラにも有利が取れるチョッキスイクンを最後の枠に採用した。
先発で動かすポケモンとして非常に便利でマンダ軸相手に1匹で壊滅に追い込むなど素晴らしい活躍を見せてくれた。
■総評
決勝トーナメントでは2回戦と3回戦でガルーラ入りとマッチングし、どちらも想定通りの動きで勝利できたためそこは満足しているが、ガルーラ系統以外に対するウェイトを下げてしまったため1回戦、そして敗北した準決勝では想定以上に苦戦を強いられたため、より様々な構築に対しても事前の選出・立ち回りを練っておくことを今後の反省としたい。
ORAS最後に6世代を象徴する厨パという並びで好成績を残せたことは非常に嬉しく思っている。6世代ではレートで結果を残せなかったことだけが本当に心残りなので、この世代で試行錯誤し得られた経験を糧に次世代ではさらに努力していきたい。
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