【ローテ】電磁浮遊クレッフィ入りトノラグ滅び雨【東京ローテオフ使用構築】

こんにちは、ひゅーずです。
ブログを更新しないまま1年以上経ってしまいましたがずっとポケモンしてました。
普段シングルオフに参加していることが多いのですが、今回は僕のもう一つの好きなルールであるローテーションバトルのオフである、先日の東京ローテオフにて使用した構築の紹介です。結果はベスト16ですが構築は最終的に面白い形にまとまったと思うので公開することにしました。

ニョロトノf:id:fuze_itzrgsk:20141221154606p:plainサザンドラクレッフィゲンガーファイア

ロー

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
ニョロトノ 熱湯 滅びの歌 アンコール 雨乞い 湿った岩 雨降らし
ラグラージ 滝登り 地震 冷凍パンチ グロウパンチ ラグラージナイト 激流→すいすい
サザンドラ 悪の波動 龍の波動 火炎放射 気合玉 拘り眼鏡 浮遊
クレッフィ 瞑想 身代わり 電磁浮遊 ドレインキッス 食べ残し 悪戯心
ゲンガー ヘドロ爆弾 鬼火 滅びの歌 道連れ 気合の襷 浮遊
ファイアロー ブレイブバード フレアドライブ 剣の舞 鬼火 青空プレート 疾風の翼

使用したパーティはメガラグラージ雨です。
環境に通りの良い水タイプでありながら電磁波で止まらない高速高耐久アタッカーであるメガラグラージには、ローテで特に強力に活躍できるポケモンだとORAS発売当初から注目していて今に至るまで色々な機会に使ってきました。他にも構築は考えていましたが、今回せっかく東京まで遠征できることになったため使い慣れていて愛着のあるこの軸を煮詰め直して使用することに。
ニョロトノラグラージをどの試合においても選出できるような並びを目指しローテ特有の常時発生する択を最大限排除できる安定した詰めの手段を考えた結果、自然に滅びの歌を採用できるニョロトノを活かしてもう1枚ガルーラに強い滅び要員であるゲンガーを採用し、トノラグのビートダウン戦法の他にトノゲンガーの滅びの歌2枚採用+要塞クレッフィによる滅びの詰めの勝ち筋も取りやすくしました。
雨による明確な勝ち筋があるため相手の選出が読みやすく、選出画面で勝ちへのルートが思い描きやすい構築になったと思います。

■個別解説
およそ採用順に解説していきます。
※ダメージ計算は急所率非考慮
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ラグラージラグラージナイト
性格:意地っ張り
実数値:メガ前 189(108)-177(244)-110-*-110-100(156)
    メガ後 189(108)-221(244)-130-*-130-110(156)
技構成:滝登り/地震/冷凍パンチ/グロウパンチ

・雨下+1滝登りで157-145メガクチートを最低乱数以外で1発、
地震で167-170ギルガルドが37.5%の低乱数1発
・冷凍パンチで171-150メガボーマンダを最低乱数以外で1発
・雨下で龍舞後最速ギャラドス抜き(最速スカーフトゲキッス+3)

今やローテにおけるトノラグのラグラージといえばこの技構成、とそれなりに定着していると思いますが実際どの技も切れないので完成されていると思います。剣舞かビルドを覚えれば神になれた
スカーフキッス抜きで止めていることの多いミラーも意識しつつの+1最速ギャラドス抜きに素早さを設定し、火力にほぼ振り切り残りを耐久に回しています。ダメ計を見て分かる通り絶妙過ぎる火力ラインなので本当にこれ以上は削ることができません。

グロウパンチを積むことで無振りのガブリアスメガガルーラが余裕を持って雨下滝登りで上から縛れる圏内に入るので勝ち方がとても分かりやすいです。基本的にメガするターンに高耐久を盾にグロパンを積み全抜き体勢を整えます。
ラグラージのフランス名がLaggronであることは余りにも有名。

ニョロトノ
ニョロトノ@湿った岩
性格:図太い
実数値:197(252)-*-132(196)-111(4)-125(36)-93(20)
技構成:熱湯/滅びの歌/アンコール/雨乞い

・C232メガリザードンYソーラービームを最高乱数以外で耐える
・無振り70族+3かつ無振り零度スイクン抜かれ
・残りBで11n

こちらも雨パにおけるよくある構成のニョロトノです。
大体の瞑想ニンフィア、太鼓マリルリを抜いている保障が欲しかったので、相手のスイクンに対して型によってS関係が変わらないラインまで少し素早さを上げました。

長い間襷を持たせて「熱湯/冷凍ビーム/滅びの歌/雨乞い」で運用していたのですが、元々耐久が高いポケモンであるがゆえに発動機会がほとんどなかったため、雨ターンの延長により前トノ選出した場合も戦いやすくなる湿った岩に変更し、冷凍ビームを切ってアンコールを搭載し滅び展開に持ち込みやすい技構成に変更しました。裏トノ選出をすることがほとんどであり湿った岩を持たせたため試合終了まで雨ターンが足りることが多く、雨乞いは使用機会がかなり少ないため外したいところなのですが、メガリザードンYや日本晴れ持ちエルフーンなどが一定数いることを考えると難しい話です(入れたい技は滅びターン稼ぎにとても優秀な守る)。
アンコールはギルガルドのキンシなど相手の補助技を狙いに行くのは当然のことですが対ガルーラにおいても重要な技で、不意打ちで縛れれば滅び展開に、それ以外の攻撃技ならラグラージが上からノーリスクで倒しに行けるという動きがとても強力でした。
4体目として裏に選出し、ラグラージのメガを完了させてから1匹切って死に出しすることで雨ターンを有効活用して詰めるのが基本です。

サザンドラ
サザンドラ@拘り眼鏡
性格:控えめ
実数値:181(108)-*-111(4)-194(252)-111(4)-136(140)
技構成:悪の波動/龍の波動/火炎放射/気合玉

・悪の波動で207-125ブルンゲルが確定1発、167-170ギルガルドが62.5%で1発
・最速キノガッサ+2
・A194メガガルーラの親子愛恩返しを確定耐え

普通の技構成の眼鏡サザンです。
ラグラージを通す際に障害となるロトム・草タイプ・水タイプ・クレセブルンなどに軒並み有利を取れるポケモンとして採用しました。今挙げたポケモンにこいつの攻撃が1度でも通れば雨ラグラージの圏内に入ることが多いので合わせられれば爆アドですが、特に低火力高耐久のポケモンに対してはクレッフィで詰ませる、トノゲンガーで強引に滅ぼすという二の矢、三の矢があるため、失うことが負けに直結しないので強気にガンガン回していけるというのがこの構築における眼鏡サザンの強みです。雑に扱っていい眼鏡・鉢巻のポケモンはローテで本当に強い。

眼鏡サザンドラは今までもう少し素早さを落として耐久に厚くした型をよく他の構築でも使っていたのですが、夏の大阪ローテオフにて最速ガッサ抜きまでsを振ったメガ前ヘラクロスに上を取られるという事件が発生したため、個体数の少ないへラクロスはともかく同じような場面で困ることが出てくるだろうと判断し最低限の耐久を残して多めにsに割きました。なお大文字にしないとメガへラクロスは落ちません

クレッフィ
クレッフィ@食べ残し
性格:穏やか
実数値:161(228)-*-112(4)-106(44)-148(220)-97(12)
技構成:瞑想/身代わり/電磁浮遊/ドレインキッス

・身代わりがC105ブルンゲルの熱湯を確定耐え
・+1ドレインキッスで183-106ガブリアスを83%で2発、167-111サザンドラ確定1発
・ミラー意識の無振り75族+2

構築上特異な技構成になったクレッフィ
基本選出の1つとしてラグサザン@1の並びを作る際に、相性補完が優れたポケモンとして龍とフェアリーの一貫を切れて逆にその相手に高負荷を掛けられるクチートを採用したくなった(他の鋼タイプはサザンドラに強くない)のですがメガシンカはすでに使用している、そこで同タイプのポケモンであるクレッフィに注目し、この枠のポケモンには相手に負荷を掛ける=勝ち筋となる存在であって欲しかったため雨乞い壁貼りではなく瞑想ドレインキッスによる要塞型での採用を決めました。
先制身代わりの存在がとても優秀で、構築軸の一つである滅びのターン稼ぎの他にも取りあえずの様子見安定択、状態異常技回避、相手のトリル・追い風ターン稼ぎなど用途は多岐に渡ります。
最後の枠には弱点技である地震を透かすことのできる電磁浮遊を採用しました。これにより使用率トップのガブリアスを完全に置物にすることができ立ち回りが簡単になります。他の候補技としては鉄壁、毒々、雨乞いなどがあり試行錯誤を重ねてきましたが、ガブリアスを無力化できることには代えられないと判断して結局この技構成に落ち着きました。ちなみに鉄壁にすると地面技で押し切られるようになってしまいますがブレバで拘ったファイアローなどに勝てます。

電磁浮遊に関する特殊な仕様
・電磁浮遊状態で型破りポケモン地震無効化できる
・電磁浮遊状態で重力される→墜落
・重力されている状態で電磁浮遊→そもそも技選択できないので浮けない
・電磁浮遊状態で撃ち落とすを受ける→墜落
・電磁浮遊状態で身代わりが撃ち落とすを受ける→墜落しない
・一度撃ち落とすを受けた状態で再度電磁浮遊→技選択できるが不発し浮けない
※わざわざ検証したのではなく実際の対戦で発生した事案をまとめたものです。今後電磁浮遊する予定がある方は覚えておきましょう。

以上の通り重力に関しては不利をとるのですが、重力下では逆にこちらのラグラージの一貫性も上がったり身代わりでのターン稼ぎもできるので色々なパターンで対応できます。草笛エルフーン入りと思われる構築には上から殴れるファイアローを積極的に選出していました。

この型の特徴として、ドレインキッスは与ダメの75%も回復する技なので威力が低くても残飯と併せてかなりの回復量を得ることができ特殊相手に延々と粘り続けることができます。毒々守る身代わりなどの型では身代わりを貫通してくるニンフィアに押し切られて勝てないので正しい選択でした。構築の並び的に相手視点では壁貼り型と見られていることが多い、ということを頭に置きつつ対戦します。

配分としてはダメ計の通り仮想敵に対する耐久・火力を確保し、相手クレッフィの電磁波威張るの上から身代わりするために素早さを上げています。この構築においては、
クレッフィの遅い遂行速度をカバーできる滅びギミックがある
・滅びの歌のターン稼ぎに先制身代わり+ドレインキッスによる粘りが相性抜群
・特性:すり抜けを持つシャンデラにパーティ全体で強い
・雨が降り、電磁浮遊をしたクレッフィには弱点が無くなる
といった強いシナジーがあり素晴らしい活躍をしてくれましたが、等倍相手への火力は本当に低い(+3ドレインキッスで無振りメガガルーラがようやく確3になる程度)ため採用する構築をよく考えないと弱い型だと思いました。

ファイア

ロー

ファイアロー@青空プレート
性格:陽気
実数値:154(4)-133(252)-91-*-89-195(252)
技構成:ブレイブバード/フレアドライブ/剣の舞/鬼火

エルフーン、相手ファイアロー意識の最速
・+2ブレイブバードで183-116ガブリアスが確定1発、181-120メガガルーラが最低乱数以外で1発

メイン軸のトノラグが苦手とする草タイプに大きく圧力をかける枠としてやはり飛行タイプが欲しくなり、様々な誤魔化しができるスカーフキッスも魅力的だったのですが対電磁波・トリル・追い風・ナットレイを重く見てファイアローを採用しました。
クレッフィ以外はどのポケモンも1発耐えて返しの技で倒せるようにしているのですが、相手のファイアローが構築上一貫しやすいためその上を取れる可能性を高めるため最速にし、個人的に相手の隙を突いて積んだ後の圧力はローテ最強クラスだと思っている剣舞プレート型で使うことにしました。

試合中盤まで雨は降らさない構築ということもありハッサムナットレイを瞬間焼却できるフレアドライブ持ちにしましたが、剣舞を積むとボルトライコウガルドあたりも縛れるようになるため使い勝手は良かったです。
最後の枠にはガルガブに刺したりクレッフィと併せての定数ダメージ展開が見込める鬼火を採用しました。使用機会はそこそこあり、例えばガルーラ+襷エルフーンのような並びに対して安定行動となります。採用できなかった他の候補技としては追い風、挑発、羽休め辺りでしたが、鬼火を持っているか持っていないかで出せる構築の幅がかなり変わるため今の技構成になりました。
クレッフィが妨害を受けラグラージサザンドラも不利を取るエルフーンがいる構築やその他草タイプを強く意識したい時、また剣舞ブレバで簡単に一貫が取れそうな時に選出していましたが、速さゆえに何もせずに倒れることがほとんどなく使いやすいポケモンでした。

ゲンガー
ゲンガー@気合の襷
性格:臆病
実数値:135-*-81(4)-182(252)-95-178(252)
技構成:ヘドロ爆弾/鬼火/滅びの歌/道連れ

・CS極振り

ラグサザンクレッフィ+トノの基本選出ではグロパンガルーラが重めであり、クレッフィだけでは選出画面での相手フェアリーへの圧力になりえず明確に弱点を突ける駒を探していたところ、上記の条件を満たしガルガブ霊獣ボルトよりも速いため2回以上の行動が保障されやすい襷ゲンガーにたどり着きました。
サザンドラが出せない時に出す駒という役割もあるため高耐久を潰せる滅びの歌、詰めの盤面整理に便利な道連れ、ガルーラ入りの並びに撃つ鬼火を確定とし、襷持ちの多いエルフーンキノガッサを追加効果の3割で即処理できることを魅力に感じてヘドロ爆弾を4枠目に攻撃技として採用しました。シャドーボールより威力が高いことによりASファイアローをブレバの反動+ヘドロ爆弾でいい乱数で倒すことができます。

ゲンガーを投入するまでは、ピクシー入りの並びに対して対処を早めるためニョロトノを先発に出すことを強いられるという対戦も多かったのですが、もう1枚の滅び役であるこのポケモンが入ることによりこの選出の歪みを解消することができました。
多くの相手に上が取れるため選出がしやすいですが、パーティパワーの低い選出になるということも意識して、できれば数的有利を取って滅び展開に持ち込むためにどのポケモンでもいいので早めに相手のポケモンを1体落とそう、という指針のもと対戦します。

■選出
基本的に表にラグラージ@2、裏ニョロトノの選出をすることがほとんどで、1匹落とされて天候が雨になる前にラグラージのメガ進化を完了させておく流れです。

①表:ラグラージ+サザンドラ+クレッフィ 裏:ニョロトノ
→一番戦いやすい形であり、ガルーラがいないパーティのほとんど、またガブボルトクチート+トリル役のようなパーティにもこの形で選出します。ラグラージメガシンカさせたら大事に残しておいて適当にサザンドラを切り、雨メガラグの力押しかニョロトノの滅びで〆を狙う流れです。サザンドラが眼鏡持ち高火力なため切ろうとする際も相手に悠長な行動を許しにくいのがポイント。

②表:ラグラージ+ゲンガー+クレッフィ 裏:ニョロトノ
→ガルーラ+フェアリータイプを強めに意識しつつ、滅びによる詰めが成立しやすそうだと判断した場合の選出。この場合ラグラージは雨下での全抜きだけを目標とするのではなく、非雨下でもどんどん動かして相手の頭数をまず3体に持ち込むことを最優先していました。ゲンガーを相手が3体になるまで残しておき、うち1体に滅びを撃ちさらに別の1体を道連れする、というのが理想的な流れです。物理ポケモンをゲンガーで無力化してしまえばクレッフィ1体で完封できてしまうこともしばしば。

この2パターンが様々な相手に対応できる基本選出ですがラグ@2+トノの形さえ守れば相手によって柔軟な選出ができるので、基本選出を崩して刺さっていそうな2体を選出して戦うことも多かったです。よほどゲンガーが腐りそうなピクシー入りに対してはニョロトノを前に出すことも考慮に入れていました。

■総評
XY以前の雨アタッカー(キングドラオムスターなど)がハイドロポンプを撃たなければいけない場面を作られることにより運負けを呼び込むのに対して、メインウェポンが滝登りのメガラグラージは命中安定であることに加えて能動的に怯みによる運勝ちをもぎ取ることが可能なので使っていて非常に気持ちが良かったです。すいすいによる上からの高打点+自然に入れられる滅びの歌により機械的なイージーウィンのルートを考えやすいのはやはり雨パの利点だと感じました。
今回の東京ローテオフにおける敗戦に関しては、予選はプレミによる完敗と中盤の不運によるどうしようもない試合展開による負けの2敗でブロック内2位で抜けてから、決勝トーナメント1回戦では威張ると零度の前に屈する形だったので構築自体に決定的な問題はなかったかなといったところ。ORAS初期に小規模の市大ローテオフで優勝した時から夏のローテ紅白戦などでも同じような軸で使用してきましたが、また気が向いたらどのように構築内容が変遷してきたかを追記するか別記事にて簡単にまとめようと思います。

以上が今回の構築紹介となります。
東京ローテオフを主催してくださったレイさん、その他運営の皆さん、改めてありがとうございました!
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