【第4回関西シングルFESTA優勝構築】チョッキランドロス軸ガルゲンスタン

はじめまして、ひゅーずといいます。
今回vanさん主催の第4回関西シングルFESTAに参加させていただき、予選スイクンブロックを8-1で1位通過して決勝トーナメントを勝ち抜き優勝することができました!!
今までオフ会ではあと一歩で予選抜けがかなわないということが続いていたので、好成績で予選を抜けさらに念願だったシングルオフ初優勝を達成することができて本当に嬉しいです!

メガガルーラメガゲンガーファイアローランドロス(霊獣)ライコウニンフィア

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
ガルーラ 猫騙 捨て身タックル 冷凍パンチ 地震 ガルーラナイト 肝っ玉→親子愛
ゲンガー シャドーボール 気合玉 挑発 道連れ ゲンガナイト 浮遊→影踏み
ファイアロー ブレイブバード 鬼火 挑発 羽休め ゴツゴツメット 疾風の翼
霊獣ランドロス 地震 岩石封じ 蜻蛉返り 叩き落とす 突撃チョッキ 威嚇
ライコウ 十万ボルト ボルトチェンジ めざめるパワー(氷) 電磁波 命の珠 プレッシャー
ニンフィア ハイパーボイス サイコショック シャドーボール 寝言 拘りメガネ フェアリースキン

使用したパーティは簡潔に言えばトンボルチェンから有利対面を作りガルゲンニンフィアで制圧を目指すことを目的にしたスタンです。
今回の構築作成経緯として、まず6世代スタンの中でもかなり完成度の高い有名なトーマスさんの構築(→ガブガルーラゲンガー - 避け続ける意志力)を参考に自分もメガゲンガーの1-2交換によって数的有利を取り勝ちにいく構築を作りたいというところからスタートしました。
そこでメガゲンガーに繋ぐポケモンとして今回注目したのが前から使いたいポケモンでもあった突撃チョッキ持ち霊獣ランドロス。チョッキを持ったことによる初手の出しやすさ向上に加えて威嚇によるAダウンや相手のスカーフなどの持ち物を叩き落としたりすることで安全にゲンガーのメガシンカの起点を作ることができる点に注目し採用しました。
このランドゲンガーの並びを軸に残りのポケモンを補完的に決め、その他にも柔軟な選出ができるように心がけて微調整し完成したのがこの6体の並びです。ガルーラニンフィアが1体で相手のパーティを大きく崩す性能を持っているのでランドゲンガー@1の選出以外にも幅広い戦い方ができるようになりました。
個々の目新しいパーツやギミックがあるわけではないですが、並びとしては綺麗なものが作れたのではないかと思います。

■個別解説
およそ採用順に解説していこうと思います。
この構築を作成するにあたっては本当に様々な構築記事を参考にさせていただき、その中で必要な調整も見つけることができたのでほとんどが他の方のブログから拝借した配分です(と言い訳しておく)

ランドロス(霊獣)

霊獣ランドロス@突撃チョッキ
性格:陽気
実数値:175(84)-181(124)-111(4)-*-106(44)-157(252)
技構成:地震/岩石封じ/蜻蛉返り/叩き落とす

トスタポンテさんの配分を使用しました→【単体考察】突撃チョッキ霊獣ランドロス - シンジ湖のほとり

・チョッキ込みでC192メガルカリオの適応力+2ラスターカノンを確定耐え
地震で183-116ガブリアスが91.4%で2発
メガシンカ前のガルーラルカリオビビヨンを抜くため最速

この構築の軸として潤滑油的役割を果たすポケモン
技構成は地震、岩石封じ、コンセプトである有利対面作成のための蜻蛉返りまでは採用しない理由がない技ですが、残り1枠に採用した相手のスカーフ・タスキ・チョッキの可能性を排除しつつ裏のポケモンの圏内に入れることのできる叩き落とすが非常に優秀でした。
構築によっては叩き落とすの枠を大爆発にしてもいい活躍をしてくれると思います。(重い相手を無理やり持っていく・起点回避兼後続にダメージを入れたくない時の自主退場など)

初手に出して地震や叩き落とすで1発削りを入れた後蜻蛉返りでゲンガーに退き、ゲンガーが削れた相手を落として死に出しされてきたポケモンもう1匹を道連れで処理、相手の残り1体をこちらがランドロスともう1匹の数的有利を取った状態で相手する、というのが基本的かつ理想的な流れです。
しかしここまで上手くいくことは少なくサイクル戦になることが多いので、裏のポケモンを考えてどこまでなら削れても構わないかなどを考えて立ち回ります。

耐久の調整先はメガルカリオになっていますが、HPがフルに残っていればほぼ全ての型のバシャーモに対して有利が取れたり(チョッキなし無振りだと珠オバヒやめざ氷で吹き飛ぶ可能性がある)、ライコウのメガネめざ氷やポリゴン2の冷凍ビームといった不一致氷技もほとんど耐えられるほどの特殊耐久があるのでどの相手に対しても動かしやすいです。
削れても生きてさえいればクッションになりつつ威嚇を入れるという仕事ができるので切るタイミングもとても重要ですし、こちらのチョッキという持ち物は見せ合い段階では気付かれにくいはずなので、場合によっては相手目線でのスカーフの可能性を残しつつ戦うという立ち回りもしていきます(例:地震を撃った後に蜻蛉返りを選択せず普通に引っ込む)。

余談ですが初手にバシャーモと対面した場合、向こうは守るを選択してくるので少し長考するフリをしてから蜻蛉返りを選択すると、こちらがスカーフであると勘違いし次のターン裏に引っ込むことなく突っ張ってきて返しの地震で処理、ということも割と成功します。

選出回数:9/13

メガゲンガー

ゲンガー@ゲンガナイト
性格:臆病
実数値:メガ前 149(108)-*-86(44)-163(100)-96(4)-178(252)
    メガ後 149(108)-*-106(44)-203(100)-116(4)-200(252)
技構成:シャドーボール/気合玉/挑発/道連れ

トーマスさんの配分を使用しました→ガブガルーラゲンガー - 避け続ける意志力

・A200ガブリアスの逆鱗を最高乱数以外で耐える
・気合玉で砂下の175-141メガバンギラスを確1

今回の構築はこのポケモンが使いたくて組みました。このポケモンが相手を2匹倒すことが基本的な勝ち筋。
シャドーボールと気合玉の技範囲が本当に素晴らしく、挑発を持つことによりメガフシギバナやピクシーを安全に処理でき、その他のポケモンも挑発+道連れで確実に相打ちに持ち込めます。ほとんどの受けループもこいつ1匹で対処が可能。
ガルーラを倒すには命中不安の気合玉を撃たなくてはなりませんが、余裕があるなら道連れで確実に1-1交換した方がいいです。

オフでは相手のパーティ的に他のポケモンの方が出しやすかったこともあり選出率は低くなりましたがレートではよく選出して期待通りの活躍をしてくれます。重いポケモンと無理やり心中することができるというだけでも間違いなく強いポケモン。気合玉外しを運負けと言っていいかは諸説ある。

選出回数:3/13

ニンフィア

ニンフィア@拘りメガネ
性格:控えめ
実数値:191(164)-*-94(68)-176(236)-151(4)-85(36)
技構成:ハイパーボイス/サイコショック/シャドーボール/寝言

ぜろはちさんの配分を使用しました→ニンフィアクレセドラン / 第2回関西シングルFESTA、第2回ゆいおふ!使用構築 - ぴっぴかちゅう

・A182ガブリアスの鉢巻地震を最高乱数以外で耐える
サイコショックで167-101メガゲンガーを68.8%で1発
・岩石封じを2回当てた最速ガブリアス抜き

初手ランドロスから展開する場合に不利を取りやすいゲッコウガや水ロトムなどをはじめとする特殊ポケモン全体を受けつつ、サイクルの中で相手に大きく負荷をかけられるメガネニンフィアを採用。
技構成はハイパーボイスの他にメガゲンガーを対面でワンキルできる可能性のあるサイコショック、ハイボに受け出してくるポケモン(主にギルガルドヒードラン)に撃つシャドーボールの3ウェポン、あと1枠はせっかく身代わり貫通技を持っているので催眠対策に寝言を採用しました。
シャドーボール・寝言の枠の他候補にはハッサムナットレイに撃てるめざ炎、ラス1勝負になった時や無理やりサイクル崩壊を狙う時に相手を掻き消すことのできる破壊光線がありましたが、今回は上記の理由で見送ることに。
シャドボやショックで拘る場合は後続のポケモンの起点になる可能性に注意しなければなりません。

メガネハイボにより様々な相手に対して等倍で致命傷を与えることができますが、月光乱舞などの復活ギミックがあるわけではないのでこちらも深手を負う物理相手にはタイプ的に有利でも基本突っ張らず、上手くHPを残しつつ特殊ポケモンとの対面を作るように意識します。
低速気味なため上から殴られて消耗することが多く、すぐにサイクル崩壊につながるので最近採用することをためらっていたポケモンでしたが、物理ポケモンと対面してしまった時の退き先をちゃんと用意すること(主にランドロス、たまにファイアローなど)・消耗した後も戦えるギミックを用意しておくこと(ランドロスの岩石封じ、ライコウの電磁波)によりこの問題を解消することができ、オフでの選出回数もトップでした。

選出回数:10/13

ライコウ

ライコウ@命の珠
性格:臆病
実数値:169(28)-*-105(80)-156(164)-120-181(236)
技構成:十万ボルト/ボルトチェンジ/めざめるパワー氷/電磁波

・十万ボルトで206-101マリルリを最低乱数以外で1発
・A146青空プレートファイアローの+2ブレイブバードを耐え(66.8~78.6%)、その後珠ダメ2回で死なない
・最速メガルカリオ抜き

友人のくりぷとんくんの配分を使用しました→第2回関西シングルFESTAベスト16、第2回ゆいおふ!ベスト8 メガヘラクロス月光乱舞 霊獣ボルトは許さない - 楽しんでポケモンしよう

ファイアローのブレバの一貫を切るとともにパーティ全体に一貫している水タイプに弱点を突ける電気タイプの中でも、相手のボルトロス・サンダーに強めな駒として採用。ゲンガーに繋ぐ第二のトンボルチェンポケモンでもあります。
電磁波が非常に強力で、普通に殴って1匹倒し後ろから出てきたポケモンに電磁波を入れて退場、という流れで実質2匹を機能停止に持っていけます。アローを倒した後にこいつを起点にしようと出てくるメガバンギに撃ち込むのがテンプレの流れ。自分も攻撃に参加しつつガルーラニンフィアが暴れるための場を作るポケモンとして非常に使いやすかったです。
珠ダメを気にする必要があるので火力を削ってBに割いた調整で採用しましたが、予選で陽気メガリザードンXの逆鱗を耐えつつ電磁波を入れることができたので意味のある調整だったと思います。

飛行や水タイプを相手する枠ですが、瞑想やチョッキミラーコートの可能性があるスイクンは無理に相手せずメガゲンガーで相打ちに持っていくことの方が多かったです。また相手のメガゲンガーに対してはこいつで電磁波を入れるのが一番安全な処理ルート。
ニンフィアに加えてのビビヨンに対する回答枠でもあり、
 ライコウで眠り粉を受ける
 ↓
 起きるまでにビビヨンが身代わり及び蝶舞をする
 ↓
 起きて後攻ボルチェンし身代わりを壊しつつアローに交代
 ↓
 アローのブレバで撃墜
という流れで処理できます。まだビビヨン入りにマッチしたことがなく、そもそもガルーラアローライコウニンフィアがいるこの構築に選出されるのかは知りませんが。

ここで1つ問題があって、
・電気半減、氷・岩が抜群でない
・ステロが抜群で入らない
ルカリオより速く相手のボルトロスに対しても強い
という点を評価してのライコウ採用でしたが現状では壁構築に対してかなりの苦戦を強いられるので、一度この枠を挑発化身ボルトロス変えて試してみたいなとも思っています。そうすると完全に全国ダブルのメンツになって面白い

選出回数:4/13

ファイアロー

ファイアローゴツゴツメット
性格:陽気
実数値:185(252)-101-115(188)-*-89-170(68)
技構成:ブレイブバード/鬼火/挑発/羽休め

・最速ガブリアス抜き
・残りをHB振り

ここまででまだ重いハッサムナットレイ、クレセクチートに対して選出する枠。
当初はプレート剣舞型にし、残り1枠を龍舞メガバンギラスにして構築にランドゲンガー+バンギランドアローという2つの軸を持たせようとしていたのですが、ステロを撒かないランドロスからのバンギアロー展開がやはり不安定であり、サイクル軸のランドゲンガーと積みリレー軸のバンギランドアローという2つの選出が異質過ぎたため、サイクルに参加させにくい型のファイアローバンギラスはランドゲンガー@1の選出をする時に完全にお荷物状態になってしまっていました。
そこで積みリレー軸を諦め構築全体をサイクル軸1本に特化することに決め、バンギラスを解雇しファイアローを初手に出しやすく鬼火で相手の物理火力を削ぐことにより後続を動きやすくするサポートもできる耐久ゴツメ型に変更したところ、格段に選出の幅が広がりました。

ブレバ・鬼火・羽休めまでは確定で残り1枠に剣の舞が欲しくなる場面もありますが、相手に展開された場合止めることが難しいこの構築では展開阻止の挑発の方が優先でした。

ガブリアスはラムやスカーフの所持率が高いためなるべくこのポケモンで相手することは避ける、というより他のポケモンがかなりガブリアスに強い並びなのでこいつでガブの相手をすることはほぼありません。最悪こいつでも戦える、という認識。

選出回数:7/13

メガガルーラ

ガルーラ@ガルーラナイト
性格:意地っ張り
実数値:メガ前:181(4)-151(180)-126(204)-*-101(4)-125(116)
    メガ後:181(4)-184(180)-146(204)-*-121(4)-135(116)
技構成:猫騙し/捨て身タックル/冷凍パンチ/地震

・最速キノガッサ抜き
・A200鉢巻ガブリアスの逆鱗+鮫肌ダメージ1回を75%の確率で耐える
・親だけの冷凍パンチで183-116ガブリアスが最低乱数以外で1発

上5匹できついタスキマンムー、タスキガッサを見る最強の補完枠、オボン持ちのロトムマリルリなどを何もさせずに黙らせるのも役割の一つです。
圧倒的対面性能を誇る猫騙し+捨て身タックルに加えてガブリアスランドロスの処理を迅速にするため冷凍パンチを採用。ラスト1枠は炎のパンチ・けたぐりなども候補でしたが、パーティ全体でギルガルドへの打点が不足気味なこともあり無難に非接触打点でもある地震を選択しました。

この配分の意味ですが、キノガッサには絶対負けるわけにはいかないのでS135を前提とし、対ガブリアスで一番勝率が高くなるように火力・耐久ラインを設定することに。
ガブリアスと対面した場合に鉢巻ガブは耐久ラインを191-116まで上げている個体も多く(いわゆるADガブ)、その場合親だけの冷凍パンチで倒せる確率は75%になってしまいますがADガブはSほぼ無振りのことが多いので上から殴り殺してしまえることもしばしば。HAヤチェガブとかいうヤバいやつでなければ少なくとも相打ち以上には持っていけるでしょうし、今のところガブリアスと対面して生き残らなかったことはないです。

代償としてHに努力値を回せなかったため捨て身タックルの反動でかなり消耗しますが、対戦前からどこでガルーラのHPを使うかを考えておけばそこまで気になる話ではありませんし、BとSを上げたことによる恩恵の方が遥かに大きいです。こちらのHPが削れた後に出てきた高速ポケモンに対しても一度引っ込んでランドロスの岩石封じやライコウの電磁波サポートを受けることによって上から捻り潰すことが可能。
補完の役割を果たしつつ強力なエースとして活躍できるのが本当に使いやすく、こいつ1匹でここまで穴を埋め切れたことにかなり驚きました。

選出回数:6/13

■総評
6匹を対応範囲が広いポケモンで固めることができたので、特定のポケモンがいた場合選出が縛られる、ということが少ない点でとても気に入った並びが作れました。正しい選出ができれば(ここが一番難しい)スタン同士の対決で立ち回り以前の不利を取ることはあまりないと思います。
積み構築に対しては、展開された後に止めることが難しいのは難点ですが、起点にされにくいポケモンで固めたことによりそのリスクを緩和しています。
物理の超火力ガルーラ、特殊の超火力ニンフィア、隙あらば2体持っていくゲンガーと勝ち筋を多く用意できたので、立ち回りで意識していたことはサイクルを回す中でどのポケモンを一貫させて勝つか決め、いかにそのポケモンが暴れられる場を整えるかこということでした。ゲンガー展開から考え始めた構築でしたが割と純粋なスタンになったと思います。全てのポケモンがある程度の火力と耐久を兼ね揃えていたので非常に扱いやすかったです。やはりKP上位ポケモンで固めるのは正義。

苦手とする相手はライコウのところで触れた通りやはり壁構築。壁の切れるタイミングを計算しつつ鬼の立ち回りを要求されます。
その他にはランドロスの受け出しを許してくれないエンテイや、ライコウを抜いている剣舞フレドラアローなども重めの相手として挙げられます。アローの方は今回KP的に切っていた形で、エンテイは1匹捨てる覚悟でなんとか有利対面に持ち込む方針でした。

以上が今回の構築紹介となります。
改めて第4回関西シングルFESTAに参加された皆さん、立派な賞状を作って下さった運営の方々、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました!

第4回関西シングルFESTA
予選スイクンブロック 8-1 1位通過
決勝トーナメント 4-0 優勝
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